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医療法人RAISE
 
 

2020年5月 キシリトール

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


Q. キシリトールって何?
A. 天然素材の甘味料で、主にフィンランドで生産されています。
Q. 他の糖との違いは?
A. その他の糖は、虫歯菌が虫歯の原因である酸を生成する助けをしてしまうのに対し、キシリトールは酸生成を抑制する働きがあります。つまり虫歯抑制効果があります。
Q. キシリトールガムを咬めば歯磨きはしなくて良い?
A. 歯磨きは絶対必要です。虫歯抑制効果はあっても、歯垢除去効果はありません。
Q. キシリトールは、どのくらいの時間摂り続けると効果が出てくるの?
A. 2週間から1ヶ月程度摂り続けると効果が現れると言われています。
Q. キシリトールを摂るタイミングはいつが良い?
A. 食後が最も効果的です。
Q. 効果的な摂取の仕方は?
A. 1日3回、食後にキシリトールガムを咬み、その後フッ素入り歯磨き剤で歯磨きをするのが、簡単で高い効果を得られる方法です。
Q. 妊婦が摂取しても安全?
A. 安全です。

2020年3月 お子さんの虫歯予防

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています

乳歯は生後6ヶ月から2歳半にかけて生え揃います。そしてその乳歯は6歳から12歳にかけて永久歯へと生え変わっていきます。

お子さんが大人に比べて虫歯になりやすい理由は、乳歯は永久歯に比べて歯質が弱く虫歯への抵抗性が低い事、そして乳歯から永久歯へと生え変わる6年間は乳歯と永久歯が口の中で不規則に入り乱れ、食べカスが残りやすく、なおかつ歯ブラシが当てづらい事、さらに生えたての永久歯は成人に比べ、歯質が幼若な事が考えられます。

つまり生後6ヶ月から12歳までは大人以上に注意が必要な時期です。

フッ素塗布は乳歯や幼若な永久歯への歯質を一時的に強化し、虫歯への抵抗性を上げます。また、歯の噛む面の溝は食べカスが残りやすく、虫歯になりやすい場所なので、子供の時期だけ予防のために一時的にその溝を埋めてしまう(シーラント)も虫歯予防に効果を発揮します。

フッ素塗布、シーラント共に保険適用になります。お気軽にご相談下さい。

2020年1月 歯科医療の現実

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


歯医者と言うと「虫歯を治す場所」というイメージですが、将来自分の歯を失わない為には「歯の治療は簡単にしてはいけない!」と聞いたらどう思われますか?
それは歯科治療にはそもそも”治す“という能力が無いからです。歯の問題に対しては「削って人工物を埋める、被せるだけ」そしてそこは将来必ずさらに大きな再治療が必要になります。
歯茎の問題に対しては「最高でも悪化を止めるのみ」で、その治療の為には皆様の理解と協力が必要不可欠となります。
これが歯科医療の現実です。歯科医院に「虫歯を治しに来る」のでは無く「歯の治療をしない為」つまりは「ご自身の歯を守る為」に歯科医院での定期的(3か月未満)のお口の検診、お掃除をお勧めします。
歯の治療は「消極的に!」歯茎の治療は「積極的に!」これが当院が勧める”一生自分の歯で暮らしていく・物を食べる・自信を持って笑う“為の秘訣です。デンタルクリニックKは(普通を完璧に)を保険診療で提供します。

2019年11月 喫煙と歯周病

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


歯周病とは、歯と歯グキの隙間に食べカスが残ってしまう事により、歯グキが腐り歯が抜け落ちてしまう病気です。もし日常の歯ブラシでこの食べカスを完璧に除去する事が出来れば、歯周病という病気自体の存在を失くしてしまう事が出来ますが、残念ながら歯ブラシは磨くのが上手な方でも全体の6割程度の汚れしか取れません。通常、人の体は少々の外敵くらいなら免疫の力で排除する事が出来ます。しかし、その免疫と言う抵抗力はいくつかの全身疾患で機能が低下してしまいます。そして、それ以外で免疫機能を著しく低下させてしまうのが喫煙です。磨き残された4割の汚れに対して、体は自身の免疫力で歯周病発症に対し抵抗して行きますが、そこに喫煙習慣と言う要素が絡むと歯周病発症、進行は著しく顕著な物となってしまいます。喫煙を止める事は容易ではありません。歯科衛生士による専門的な清掃で数ヶ月に一度は食べカスを0割にしていければ、喫煙による免疫力低下での歯周病発症も防ぐ事が出来ます。

2019年9月 歯周病の防ぎ方

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


虫歯は痛い、しみる等の症状もあり、自ら進んで通院され歯の形を修復するなどの治療をすることが出来ます。それに対して自覚症状が出た時には歯を修復するなどという次元ではなく歯自身を失うことになる病気、それが歯周病です。

歯と歯グキの境目には2ミリ程度の溝があり、そこに毎回の食事の食べカスが蓄積されていきます。食べカスですから時間とともに歯グキの中で腐っていき、その腐った食べカスは次に歯グキを腐らせ歯がグラグラに。ここまでは自覚症状が全くなし。これが歯周病です。

 食べカスが腐り始めてから歯グキが腐らずに持ちこたえられるのは3ヵ月が限界です。つまり3ヵ月に1回は歯グキの中の汚れを取らないと歯グキが腐り始めてしまうのです。歯ブラシは磨くのが上手な方でも全体の6割程度の汚れしか取れません。つまりいつも4割の汚れが残ってしまいます。しかも誰にでも磨き癖がありますので、磨き残しは大体同じ場所に。

 歯周病予防のためにも3ヵ月に一度は歯科衛生士による専門的な清掃をお勧めします。

2019年7月 口臭

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


 

なんとなく口が臭っている様に感じる事がありませんか?口臭の原因は大きく分けて4つです。
一つ目は舌の汚れ。舌の表面には細かな凹凸があり言わば芝生の様な状態です。この凹凸の中に食べカスが残り臭いを発します。舌専用ブラシで舌を清掃する事で改善されます。
二つ目は唾液不足。緊張やストレスを感じている時や睡眠中は唾液の分泌が悪くなり口腔内に残っている食べカスが唾液により洗い流される事が無いので臭いが発生します。食後や睡眠前の歯磨きで口腔内の食べカスを出来る限り少なくする事がポイントです。
三つ目は歯垢、四つ目はその歯垢により引き起こされた歯周病です。歯周病による口臭は口腔内に残ってしまった食べカスが腐る事で歯肉や歯を支えている骨までが腐ってしまう腐敗臭です。
日常の歯磨きには限界があり全ての歯垢を取り除く事は不可能です。定期的な歯科衛生士による清掃で歯磨きによる清掃の限界を補う事が口臭予防の近道です。

2019年5月 顎関節症

デンタルクリニックK院長齊藤は、
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上顎と下顎は関節円板という緩衝材でつながっていますが、上下の歯を強く咬みしめている状態ではこの緩衝材は押し潰されています。強く咬みしめている回数が多かったり長かったりすると、この緩衝材は過度に劣化してしまい本来の関節の動きをスムーズにするという機能が損なわれ、口開閉時の顎関節の痛みやパキパキという音、口が開き辛い等の動きの悪さ等の症状が引き起こされます。これが顎関節症です。

 では過度に強く咬みしめてしまう頻度が多いのはいつでしょう。それは睡眠中です。無意識の睡眠中は意識のある起床時よりも強く多く咬みしめています。歯科医院で作るマウスピースはその方の歯型を元に製作し、睡眠中に装着してもらい厚みは2ミリ~3ミリ程度。

 この2ミリ~3ミリの厚さを上下の咬み合わせの間に介在する事で、咬み合わせの力を6割~7割減らし、顎の緩衝材の押し潰しを防ぎます。睡眠中に顎を休ませる事が出来れば、関節円板は正常な機能を取り戻し顎関節症は改善出来ます。マウスピースは保険適応で5千円程。お気軽にご相談下さい。

2019年3月 歯磨きの話

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


Q. 歯ブラシの硬さは?

A. やわらかめが良いです。硬すぎると歯がすり減り、しみるようになってしまいます。

Q. 歯ブラシの毛先は?

A. ギザギザよりもまっすぐの方が良いです。

Q. 歯ブラシの交換期間は?

A. 最長で1ヶ月に1回交換して下さい。歯ブラシを後ろ側から見て、毛先がはみ出していたら交換時期です。また1ヶ月以内でも毛先が開いていたら、ブラシ時の力が強すぎます。とにかく弱めで磨いて下さい。

Q. 歯磨き剤の種類は?

A. 何でもOKです。大切なのは、種類より磨き方です。

Q. 歯磨き剤の量は?

A. 歯ブラシの3分の1程度つけて下さい。小豆大が目安です。歯磨き剤をつけないのはダメです。歯磨き剤の量が多すぎるのはもっとダメです。

Q. 歯の磨き方は?

A. 小刻みに力を抜いて横に磨いて下さい。歯ブラシを当てなければならないのは、歯と歯の間と歯と歯肉の間の2ヶ所です。大きく動かすと歯がすり減るだけで、汚れは全く取れていません。

2019年1月 定期検診は予防への第一歩

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


歯科医院で行われる治療の大部分は傷んでしまった部分を取り除き、その部分を補修するという内容がほとんどです。しかし残念ながらご自身の歯に勝る補修物は存在しません。どんなに精度の高い治療でも、どんなに高い治療でも持って生まれた体の組織には勝てないのです。そして、その治療した補修物は一生モノということは一切無く、日々消耗し、とりかえの時期が訪れます。その時期を見過ごしてしまうとさらに大きな治療の必要性を生じます。つまり治療終了後も引き続き経過を診ていくことが大切となります。

歯科治療で言う「予防」とは何か起きてから治療を開始するのではなく、何か起こる前に治療を終えてしまおうとするものです。口は毎日のように食物を摂取し、言葉を発し、素敵な笑顔には欠かせない等、最前線で機能している体の器官です。何も症状が無ければ症状が出ないように、何か症状があれば、最小限で食い止めてそれ以上の治療の必要性を生じないようにする。これからは「治療」よりも「予防」です。

2018年11月 母子感染

デンタルクリニックK院長齊藤は、
東京新聞TODAYの「すこやか生活情報」に隔月でコラムを連載しています


虫歯は口の中に住む虫歯菌(主にミュータンス菌)が原因で起こります。ただこの虫歯菌は固い組織にしか住めないので、固い組織「歯」がない赤ちゃんの口中に虫歯菌はいないのです。ではなぜ子供が虫歯になってしまうのでしょう?実はこの虫歯菌、唾液によって人から人へとうつっていきます。中でも母親から乳児への感染が一番多く、これを「母子感染」といいます。 

母親が小さな子供に食事をさせている光景を思い出して下さい。親子でひとつのスプーンを使って食事をあげたりしていますね。こうして母親の虫歯菌が子供へとうつっていってしまいます。子供にとって乳歯が生えてくる1歳から3歳の時期が、最も感染が起きやすく、その時期に感染すると今後その子供に、虫歯が出来てしまう可能性がかなり高まってしまいます。

予防方法として、①家族全員の口の中が清潔であること②1歳から3歳への子供へ食事を与える時に、はしやスプーンを共有しないように注意すること、つまりお子さんの虫歯予防は、家族の歯、口の健康からです。

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